福山誠之館同窓会 > 所蔵品 > 00182七言律詩「雲揺雨散」(堀謙)

00182七言律詩「雲揺雨散」(堀謙)

七言律詩「雲揺雨散」 00182
堀謙 書
29.6 × 44.3 cm

↓読み
 
 
 

↓読み下し
 
 
 
 
 
 

大 意
雲は流れ雨は降っても、まだまだ冬の寒さは厳しくつらいことだ
人生には、元来良い友は得難いものだ
君を見送りながら、何で久しく別れることばかり思うのか
知り合ってから、お互いに未だ深い信頼関係には至っていないけれども
慕いあう二人が分かれるということは、三更の月のように暗く、淋しく、つらいことだ
空を飛んで遠くまでゆける鴨や雁よ、私のこの大きな恋心を伝えてくれ
私は、いつ、どうやって再会できるかを思い続けている
暖かな春風が吹く頃には、馬で戻って来られるであろうか

↓姓名印 ↓雅号印

↓遊印

訳 注
凄酸 激しい風雨でいたましいさま
鶺鴒原
(せきれいがはら)
鶺鴒は兄弟愛の強い水鳥とされている。その鶺鴒が水辺から離れた原野にあって難儀している。そのような緊急な場合には、兄弟は鶺鴒のように互いに助け合うべきものであるというたとえ。
(落款)堀謙
(姓名印)順迪之印
(雅号印)子恵
(遊印)○白侍○

未装