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00115扇面「故園何処」(北條霞亭)

 

扇面「故園何処」 00115
北條霞亭 書
扇面 紙本墨書 22.5×47.5 cm

 

↓読み

 

↓読み下し
 
 
 
 

 

大 意
(ふる)い庭園はどこに望みがあるのか察し難い。
茅生え茂っていた草達も日が経つにつれ段々と萎(しな)んで庭の中に庭の中に一本の路が出来てきた。
上を眺めれば、高い建物が連なって建っていて、たとえば遠い国に来たような感じがする。
やがて春がやってきて、薄ぼんやりとしてたなびく靄(もや)が掛かって来て、鴫(しぎ)が広々としたその春の空を宿に帰って行くのが見られる。
我が庭園から眺めた冬から春にかけての風光を詠んだ詩。

 

↓落款印 ↓遊印

 

訳 注
(落款)霞亭 霞亭は北條霞亭のこと
(落款印)天放生 天放生は北條霞亭の別号
(遊印)霞亭 霞亭は北條霞亭のこと

 

出典1:『江木鰐水関係古文書綴』、松浦董雄、福山誠之館同窓会、平成12年8月