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00071一行七言詩句「語尽」(丸山鶴吉)

 

一行七言詩句「語尽」 00071
丸山鶴吉 書
昭和29年(1954年)書
紙本墨書 135×32 cm
↓読み ↓読み下し
 
 
 

 

↓姓名印 ↓落款印 ↓遊印

 

訳 注
「語尽山雲海月情」
出典: 『碧巌録(へきがんろく)』第五十三則 「百丈野鴨子」の条
内容: 馬祖道一(ばそ・どういつ)が弟子の百丈懐海(ひゃくじょう・えかい)を悟りに導くために、ありのまますべてをさらけ出して、教えを語り尽くしたことを評した言葉
『碧巌録』 中国、宋の禅僧圜悟克勤(えんご・こくごん)の講義録。10巻。雪竇(せっちょう)重顕が公案100則を選んで頌(じゅ)をつけたものに、克勤が垂示(序論的批評)・評唱(注釈を加えた批評)・著語(じゃくご)(短い諷刺を含めた批評)を付したもの。臨済宗で宗門第一の書として重用する。碧巌集。
山雲海月情 あらゆるすべてのこと
(落款)昭和甲申(きのえ・さる) 昭和甲申は昭和19年であり、「為誠之館高等学校」とあわない。
ここでは昭和甲午
(きのえ・うま)のこととして、昭和29年とする
(落款)為誠之館高等学校嘱 誠之館高等学校の委嘱を受けて書いたということ
(落款)丸山書 丸山は丸山鶴吉のこと
(姓名印)丸山鶴吉 丸山鶴吉は本名
(雅号印)遺芳之章 遺芳は菅茶山が松永湾を遺芳湾となづけたことにはじまり、ひろく丸山鶴吉の出身地・松永のことを意味するようになったようだ。
(遊印)聊自娯 いささか 自から 娯(たのし)

 

出典1:『誠之館記念館所蔵品図録』、70頁、福山誠之館同窓会編刊、平成5年5月23日