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00062七言絶句「夏夜偶作（月暗林園）」（平川鴨里）

 

七言絶句「夏夜偶作（月暗林園）」　０００６２
平川鴨里 書
大正１３年（１９２４年）
紙本墨書　１３３×３３ cm
↓読み ↓読み下し
　
　
夏
夜
偶
作
　
　
　
八 ：
十 ：
翁 ：
鴨 ：
里 ：
籬 ：
落 ：
幽
叢
畔 。
熠 ：
燿 ：
時
看
輝
一
星 。
月
暗
林
園
有
草
蛍 。
貪
涼
深
夜
坐
孤
亭 。
故
枝
熠
ゆ
う
燿
よ
う
時
に
看
る
一
星
の
輝
く
を
故
枝
籬 り
落
ら
く
幽
ゆ
う
叢
そ
う
の
畔
ほ
と
り
涼
を
貪
り
深
し
ん
夜 や
孤
亭
に
坐
す
月
の
暗
き
林
り
ん
園
え
ん
草
蛍
有
り

 

↓姓名印 ↓雅号印 ↓遊印
参 平
印 川
鴨
里
無 花
柳
私
更

 

訳　注
籬落（りらく） 竹・柴などを編んで作った垣、まがき
熠（ゆう） ひかり
熠燿（ゆうよう） 蛍火
◎ ◎
八十翁 平川鴨里８０歳、大正１３年作
（落款）鴨里 鴨里は平川鴨里の号
（姓名印）平川参 参は平川鴨里の名
（雅号印）鴨里 鴨里は平川鴨里の号
（遊印）花柳更無私
出典： 杜甫詩
読み： 「花も柳も更に私することなし」　（出典２）

 

出典１：『誠之館記念館所蔵品図録』、６９頁、福山誠之館同窓会編刊、平成５年５月２３日
出典２：『杜甫農業詩研究－八世紀中国における農事と生活の歌－』、古川末喜著、知泉書館出版刊、２００８年８月３０日