福山誠之館同窓会 > 所蔵品 > 00040七言律詩二首「大瀛・扶桑」(門田朴斎)

00040七言律詩二首「大瀛・扶桑」(門田朴斎)

 

七言律詩二首「大瀛・扶桑」 00040
門田朴斎 
嘉永6年(1853年)夏ごろ
絹本 133×55 cm
↓読み
 
 
 
 






 

↓第一首読み下し

 

↓第二首読み下し
 
 

 

↓姓名印 ↓雅号印 ↓遊印

 

訳 注
この二首は、ペリー来航後の、嘉永6年(1853年)夏頃の作と思われる
(えい・よう) うみ、大海
大瀛(だいえい) 大海
環合(かんごう) とりまく、めぐらす
妖気
水怪(すいかい) 水中の怪物
おおはまぐり、その気で蜃気楼が現れる
蜃気 おおはまぐりのはく気
ゲキ、鷺に似てより大きな水鳥、その象を船首に描いた船
(きゅう) 蚪の俗字。みずち、龍の子
足心(そくしん) 足の裏の中心
(そ) (ひそか)にうかがう
扶桑 東海の神木、葉は桑に似て樹々相扶ける、日の出るところ、日本
問津 渡し場のありかを問う。学問などの手引きを問う
九服 九州
とりかえす
八州 大八洲、日本
三秦 秦が亡びて項羽が秦の三降将を封じた秦の故地
物則 万物の上に存する自然の法
民彝 人のとり守るべき道
ひとえに
むちうつ、うつ
撻伐(たつばつ) 攻めうつ
(落款)朴斎 朴斎は門田朴斎のこと
(姓名印)間雲帰鳥
(雅号印)水竹小有
(遊印)可似人君
読み下し: 以って人君たるべし

 

この書は、藤井與一右衛門氏(明治37年卒)より昭和36年11月3日に寄贈されました。
出典1:『誠之館記念館所蔵品図録』、64頁、福山誠之館同窓会編刊、平成5年5月23日