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00255『藝備孝義傳』頼杏坪

『藝備孝義傳 00255
頼杏坪 
(9巻9冊本)
寛政9年(1797年)3月刊
明治18年(1885年)5月広島県学務課蔵版

解 説
この書は別名『安様御領内安備後二ヶ国孝子義民集』と名づけられているように、広島藩領内各村の孝子順孫忠臣義婦といわれる者で、上は明暦3年(1657年)から、下は寛政3年(1791年)6月にいたるまでに賞賜を蒙ったもの220余人の伝記である。

この書は、まず寛政9年版を初篇として、二篇・享和3年刊、三篇・天保14年刊、拾遺・弘化元年刊という風につぎつぎに追加が刊行されているが、明治18年の広島県庁復刻版は寛政9年の初篇をもととしている。また杏坪が編輯にあたったのは、初篇・二篇までであった。各巻を見ると巻一(序例・広島)、巻二(沼田・安藝)、巻三(佐伯・山県)、巻四(高田・高宮)、巻五(賀茂・豊田)、巻六(御調・甲奴)、巻七(世羅・三谿)、巻八(奴可・三上)、巻九(三次・恵蘇)の郡別となっており、文章は平仮名まじり、絵入りの平易な表現になっている。

幕府の目的はいうまでもなく撫民政策のためのものであったが、後に民生官となった杏坪にとっても施政の参考になったと思われる。

出典1:『誠之館記念館所蔵品図録』、73頁、福山誠之館同窓会編刊、平成5年5月23日
2006年11月14日更新:レイアウト●