七言絶句「墨堤春遊図(長堤十里)」 t1370
草場船山
↓読み
 
 


↓読み下し
 
 
 
 
 
 
 
 


大意
墨田川の長い堤に夜の桜が美しく咲いている
人々はあたりの風景を眺め天下一だとほめそやしている
花は心があるようで、自身も恥ずかしく思っているにちがいない
悪気がたち込め中、なんど春風が吹きとばしてくれたことだろう


↓姓名印 ↓雅号印


↓遊印


訳 注
雄賞(ゆうしょう) 山川に遊んで風景をながめる
胡氛(こき) 悪気
(落款)船山 船山は草場船山の号
(姓名印)立印 立は草場船山の字立大のことか
(雅号印)士達 士達は草場船山の号か?
(遊印)庶幾無愧(しょき・むき)
出典: 文天祥(ぶん・てんしょう)の絶筆
読み: (こい)(ねがわ)くは愧(はじ)無からん
大意: 願わくば、恥じることのない生き方をしたいものだ
文天祥: 中国、南宋末の政治家(1236年〜1282)。南下する元軍に対し、徹底抗戦し、敗れて捕えられた。
降伏勧誘を拒み処刑された。
獄中作「生気歌
(せいきのうた)」は有名。


TW氏蔵
2016年6月13日追加●2017年1月16日更新:印章・訳注●2017年1月17日更新:印章・訳注●