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広島県議会議員、三菱電機(株)福山製作所 | |||||||||
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経 歴 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生:昭和12年(1937年)1月25日、岡山県後月郡芳井町(現:井原市芳井町)生まれ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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お礼の言葉と熱き思い 広島県議会議員 三宅明 |
私の活動理念 いかに文明が進んでも、人間の力は自然の力には及ばないのです。 このことは、一昨年の冷害による米の凶作とそれに伴う米騒動、昨年は一転しての大干ばつ、さらに今年早々の阪神大震災などをみれば認めざるを得ないでしょう。 人間を除くその他の生物や動物たちは、自然の摂理に沿った営みをしています。それは、お互いの力を自然に認めあい、弱肉強食の営みを繰り返しながらも、理にかなった住み分けをしています。 しかし、この自然の摂理を、人間の世界にそのままあてはめるわけにはいきません。 資質、能力のある人たちが、さらに競い合い、切磋琢磨して、人間社会の幸せにつながる行為をすることは、大いに結構です。 しかし、力の強い人たちは何をしてもいい、自由主義だから、強い者が勝つのは仕方のないことなのだ、という考え方には、ちょっと首をかしげるのです。 資質、能力や社会条件が不利で、努力しても恵まれない人たちのことも考え、その人たちが安心して生活ができるような、ルールづくりなどの取り組みが必要だと思うのです。 これが、私が今日まで歩んできた、労働組合の運動でも、県議会議員という政治活動においても、最も大切な理念として持ち続けてきたものです。 自由主義経済の社会においても、能力のある人たちを更に伸ばすとともに、社会的立場の弱い人たちに視点を置いて、その人たちが常に安心して暮らせる社会づくりが、政治理念の根底になければならないと思うのです。 自由主義社会だからこそ弱者を守る必要が 世界の歴史の中で、ごく最近まで東西の対立、つまり米国を中心とした自由・資本主義とソ連を中心とした共産・社会主義の思想的対立が続いてきました。 どちらの主義が、人類のためになるかというよりも、共産主義社会のしくみが、自由主義社会の競争の原理を取り入れなかったため、共産圏そのものの生産性が向上せず、経済力が低下して、それが崩壊につながった訳だと思うのです。 しかし、我が国や欧米諸国などの自由主義圏の中にもその経済活動とか経済行為が、行き過ぎれば大きな社会問題を引き起こす可能性があります。 間近の例で申し上げますと、今年に入って、世界の基軸通貨である米ドルが、急激に信用を失い、ドル安の傾向を示し、その影響から未曽有の円高となり、止まるところを知らぬ状態となっています。 これにより、我が国は大きな輸出障害を蒙り、加工国である我が国は、さらに海外へ生産拠点を設けることに拍車がかかっています。 そのため、国内では産業の空洞化現象が起こり、いろいろな対策を懸命に重ねても、なお雇用不安がつきまとう結果をもたらしているのです。 自由主義経済圏では、株式市況の先物取引(デリバティブ)が、1980年代以来続いており、機関投資家や世界の一握りの富裕者の大きな欲望を満たすために、年間では我が国の国家予算の十数倍にものぼる金融取引が行なわれ、実に膨大な資金の流れをつくっているという事実もあるのです。 ひとたび、この資金の還流がショートすれば、一流銀行の倒産、株式市況の大暴落など、世界に金融面の大恐慌を引き起こすことになります。 すでに、この予兆は出ていますし、世界の有名な経済学者や専門家も予測し、警告しているのです。 現在、米国では1%の富裕者が米国全資産の40%を、我が国では1%の富裕者が、我が国の全資産の25%を保有していると言われています。 さらに、その資産をもっと増やしたいために、豊富な資金力でもって、大きなギャンブル的行為を行い、世界に大混乱を引き起こす可能性があるのです。 いくら贅沢をしても、人間一生の生活の資金には限度というものがあります。 自由主義社会において、このような行為が、いつ善良な国民を不幸のどん底へ落とし入れるかも知れません。 世界では数千万人の難民が故郷を失い、10億人以上の人々が飢餓線上の生活を強いられているのです。 このようなことからも、政治は、常に弱者の生活の安定に、スタンスを置いて進めなければならないと考える次第です。(後略) (出典1) |
誠之館所蔵品 | ||||
管理 | 氏 名 | 名 称 | 制作/発行 | 発行年 |
04848 | 三宅明ほか 著 | 『藤田知事の公約でもある日本一住みやすい生活県広島はいつ実現できるのか』 | 生活者優先の政治を推進する会 | 平成6年 |
04849 | 三宅明 著 | 『ありがとうございました』 | 三宅明 | 平成7年 |
出典1:『ありがとうございました』、三宅明著、1995年4月 |
2006年4月4日更新:タイトル●2006年5月30日更新:連絡先(削除)●2008年2月27日更新:写真追加・経歴・本文追加・誠之館所蔵品追加●2012年3月6日更新:経歴● |